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【健康コラム】認知症をしらべる脳アミロイドPET検査とは?

どのタイプの認知症であるかの検査のひとつとして、脳のアミロイドβ蓄積を評価することがありますが、今までは腰椎穿刺といって、背中の腰椎の間のところから、脊髄をつつんでいる脳脊髄液のあるところまで針を刺して(これはしばしばむずかしいのと、合併症のリスクもゼロではない)脳脊髄液を少量注射器に吸って採取して、検査に出さないといけなかったのでした。

それが、脳アミロイドPET検査は、安全に、それも、どこにどのくらいたまっているか?というところまで、画像でわかるという画期的な検査なのです。

 

開院以来ゆうあいクリニックで行っているPET検査はFDG-PET検査で、使用しているお薬(静脈注射の薬剤)は「18F-FDG」というお薬でしたが、

これからは、FDGとは別のお薬を使用する脳アミロイドPET検査も増えていくでしょう。

 

[FDG-PET]

FDGは「ブドウ糖(グルコース)に似せたお薬」で、細胞の大きなエネルギー源であるブドウ糖(グルコース)と同様に細胞にとりこまれますが、「ブドウ糖ではない」ので正常な代謝にはまわらず、悪性疾患や炎症などがあるとブドウ糖代謝が正常組織と違うふるまい(FDGがたくさん集まってそこにとどまる)をします。FDGのF(フッ素)を放射性同位元素(FDGの場合 18F)にし、放出されるガンマ線を画像化すると、放射性同位元素はとっても律儀に正確に、場所と量を教えてくれます。

脳では、正常の場合、FDGがたくさんとりこまれますが、脳の細胞のはたらきが悪くなると、FDGのとりこみが逆に少なくなるので、これも脳の病気の診断に役立ちます。

 

[脳アミロイドPET]

アミロイドPETで使用するお薬は、アルツハイマー病などに強く関連するアミロイドβ(注:アミロイドにはたくさん種類があり、アルツハイマー病に関連しないアミロイドもあります)に「くっついて」(専門用語だと「特異的に結合」して)、正常の脳組織にはくっつかなくて、すぐ洗い流される性質があります。(これをつくった研究者の皆様、ブラボー!!!)

 

FDG-PET・脳アミロイドPETともに、18Fつきのお薬から放出されるガンマ線を画像化するのは一緒ですが、お薬の集まりかたの原理が違います。

 

このアミロイドβと同じタイプの「くっつく」(「特異的に結合」する)お薬はいろいろ開発されてきています。

たとえば

アルツハイマー病で、アミロイドβより遅れて脳にたまってくる「タウ蛋白」にくっつくお薬も研究段階では使われています。

昨年には、パーキンソン病・レビー小体型認知症そのほかの多系統萎縮症などと関連する「αシヌクレイン」にくっつくお薬の論文も日本から発信されています。

 

技術はすすんでいますが、運用は人間です。

臨床の医師や患者さんに、適切に運用、情報提供できるようにつとめていきたいとおもっています。

 

ゆうあいクリニック お知らせ 「脳アミロイドPETについて」

 

ゆうあいクリニック内科医:桑田 有希子

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