食道がん
食道は口から胃へ食べ物を送る働きをしています。食道の大部分は胸の中、一部は首、一部は腹部にあります。食道がんは食道の粘膜から発生し、食道壁に浸潤します。進行すると全周性に広がり食物の通過の障害となります。がんは食道周囲の臓器に直接浸潤します。また食道周囲にはリンパ管、血管が豊富にあるため、それらを通って食道から離れた部位へ広がります。食道周囲のリンパ節や腹部のリンパ節は転移を来たしやすい部位です。肝臓、肺など他臓器への遠隔転移も見られます。年齢別にみた食道がん罹患率や食道がんによる死亡率は、ともに40歳代後半以降増加し始める傾向にあります。罹患率、死亡率ともに男性のほうが高く、女性の5倍以上といわれています。食道がんについては、飲酒歴や喫煙歴のある中高年男性に多いとされているほか、熱い飲食物がリスクを上昇させるという研究結果も多く報告されています。なお、食道がんは発症早期は無症状ですが、進行すると嚥下障害などの自覚症状が出現します。
ゆうあいクリニックで行われている食道がん検診
食道がんは、消化器がんの中でもFDGが集積しやすいがんですが、病変範囲が小さい場合や表層を這うように拡がる病変には集積が乏しいため、内視鏡検査やバリウム検査が最も適しています。PETは、病巣の広がりの診断(病期診断)や放射線治療や化学療法後の効果判定、再発・転移診断などに利用すると有効です。
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注意事項
- 前日から検査終了まで運動はお控えください。筋肉を使うと画像の精度が落ちることがあります。
- 検査薬剤(FDG)注射後、薬剤が全身に行き渡るように安静室で1時間前後の安静をとっていただきます。安静中は読書、散歩、会話などはお控えください(会話をすると喉頭(のど)の筋肉が、読書をすると目の周囲の筋肉のほかに、本を持つ両腕や頭部を支える頸部の筋肉が運動することになります)。余計な領域にFDGが集まってしまうと、病変へ集まるべきFDGの量が減ってしまいます。その結果、安静にしていれば見つけられたはずの病変が見逃されるおそれがあります。
- 妊娠中の方は受診できません。
- 植込み型除細動器(ICD)、両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)を挿入されている方は、誤作動をおこす可能性がありますので受診できません。
- 糖尿病などで、検査施行時の血糖値が高い場合は、検査の感度が低下する場合があります。
ゆうあいクリニックのがん検診には、胸部を含む頭頂部から大腿基部までのCT検査が標準でセットされているほか、胸部CT検査は人間ドックコース、人間ドック脳プラスコースにも標準でセットされています。
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注意事項
- 妊娠中の方は受診できません。
- メドトロニック社製ペースメーカーのうち「InSync8040」または「“セラ”シリーズ」を挿入されている方は、ペースメーカーが誤作動をおこす可能性がありますので受診できません。
- 植込み型除細動器(ICD)、両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)を挿入されている方は、誤作動をおこす可能性がありますので受診できません。
食道がんを検査する腫瘍マーカーには、基本6項目、消化器4項目、抗p53抗体検査が有効です。
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ゆうあいクリニックのすべての検診コースに含まれています。毎回必ず出血するわけではないことから潜血を採取できないこともあるため、ゆうあいクリニックにおける便潜血検査は日を変えて2日分採取することになっています。しかし、それでも潜血反応が出ない場合もありますので、「再検査で陰性だったから、大腸がんはない」と安心してはいけません。一回でも陽性が出たら、精密検査を受ける必要があります。
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