BRCA2遺伝子の仲間のBRCA1遺伝子の病的変異を持っており、左右の乳房の切除術、予防的卵巣卵管摘出術を行ったことを米国の女優アンジェリー・ナジョリーさんが公表したことをご存知の方もいらっしゃると思います。彼女が遺伝子検査(遺伝学的検査)を受けたのが10年前のことです。
BRCA2の病的変異をもつ日本人男性が生涯で前立腺がんにかかるのは、だいたい10人のうち6人と高率です(一般人口では10人に1人)。
それだけではなく、40歳など比較的若い年齢で前立腺がん発症することがあったり、おとなしいタイプではない前立腺がんが発生しやすく、前立腺がんが発見された場合、監視療法が向かないことがわかっています。
乳がんや卵巣がんを発症された方の一部、前立腺がんですでに治療を受けている方の一部でのBRCA1/2の遺伝学的検査(もってうまれた遺伝子で、子供にも遺伝する可能性がある遺伝子検査)は、健康保険で検査ができますが、家族歴があっても発症していない方は現時点で保険適用になっていません。
遺伝学的検査は、高額であること、行っている施設が少ないことなどでハードルが高いですが、日本でも検査は可能です。
(ゆうあいクリニックでも、遺伝カウンセリングを行った上で、BRCA1/2以外のがんリスクを高くする遺伝子も含む遺伝学的検査や、マルチ遺伝子パネルも行っていますが、人手の問題で検診コースをお受けになった方限定とさせていただいております)
次回は、「BRCA2遺伝子の病的変異をもつ家系を疑うのは?」
を予定しています。
ゆうあいクリニック内科医:桑田 有希子
9時~18時(日・祝日・年末年始除く)
※本ダイヤルでの通話は、電話応対の品質向上とお問い合わせ内容確認のため、録音させていただいております。
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