国立がん研究センターが公表している、「がん情報サービス」のがん統計からの情報をお伝えします。
前立腺がんの生存率について、国内の約400施設(医療機関)のデータをまとめています。
言葉の説明を先にします。
*前立腺がんの相対生存率:前立腺がん以外の死因を除いて、前立腺がんのみによる死亡を計算した生存率
*前立腺がんのⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ期 :「病期」あるいは「ステージ」といって、Ⅰ→Ⅱ→Ⅲ→Ⅳと、数字が大きいほど、がんの大きさが大きかったり、もとの臓器のまわりの組織、臓器などへひろがっていったり、その臓器から離れたところにがんがあったり(転移といいます)、がんが「進行した」ことを意味します。ステージの区別は、がんの種類によって定義が違い、それぞれの専門家が協議して決めています。
前立腺がんのⅠ~Ⅳ期を全部まとめての5年相対生存率は98.4%ととても高いです。「ほとんど前立腺がんでは死亡しない」と感じます。
そして、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ期は5年相対生存率は100%、つまり「前立腺がんでは5年以内には死亡していない」(治療をしていなくても、ではありません)でした。
ほかの要因で亡くなった方も数にいれた実測生存率も90%前後で、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ期で大きくはかわりません。
しかし、転移(前立腺がんの周辺ではなくて、離れたところ、骨や、肺、リンパ節などに前立腺がん細胞が固まりをつくっている状態)がある
Ⅳ期になると、相対生存率 63.4%、実測生存率 51.2%と低くなっています。
「適切な時期にみつけて」「適切な治療をする」
のがよさそうだ、ということがわかります。
その方の前立腺がんリスクにあわせて、適切な検診であったり観察をしていくのが望ましいと考えられます。
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「がん情報サービス」はウエブサイトからどなたでも閲覧でき、信頼性の高い情報がわかりやすく説明されています。
がんはどなたでもおこりえる疾患です。
関心のあるところからでも、お読みになることをおすすめします。
(出典元:院内がん登録生存率集計結果閲覧システム)
9時~18時(日・祝日・年末年始除く)
※本ダイヤルでの通話は、電話応対の品質向上とお問い合わせ内容確認のため、録音させていただいております。
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